マルホランド・ドライブ

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デビット・リンチの最新作で、最高傑作だと思います。この監督の不思議ワールドもかなり老練の域に達してきたなー、と思うのですが、私にとってこの映画は観ると元気の出る「おもしろシーン満載のコント集」みたいな存在です。

  • 重苦しい会議の最中、突如コーヒーがまずいと言って吐き出す会社重役

  • なぜか持ち歩いているゴルフクラブで車をなぐったり、キレっぷりが変な映画監督

  • 完全犯罪をするつもりが、ドジの連続でなかなかうまくいかないチンピラ

  • 禅問答みたいな、まどろっこしいしゃべり方をする、ひ弱な「カウボーイ」

  • 妙に笑顔でいっぱいの老夫婦
これらのシーン全てが単独で切り出して観ても、おかしくてたまらないエッセンスで溢れています。ちょっとした「間」とか表情とか、俳優の顔とか、要素のひとつひとつに普通の映画とは全然違う「妙味」が感じられるのです。もともとこの映画がTVドラマ用に撮影された映像をつなぎ合わせて作った、という話なのでそのせいかもしれません。

ストーリー的には、ハリウッドに出てきた女優志望のベティと、交通事故で記憶喪失になった謎の美女・リタが出会って自分の過去探しをする、という一応のあらすじはあるのですが、途中から一転ストーリーが破綻して意味不明な映像の洪水の中におきざりにされてしまいます。始めて観た人はそういう印象しか受けないと思います。私も最初観たときは全然意味が分からず、人が見る「夢」をそのまま映像化するとこんな感じになるよ、という映画なのかな、と思っていました。
DVDの特典映像で入っていたデビット・リンチのインタビューでも「意味にとらわれずに、音楽を聴くように観て欲しい」と言っていたので、特に意味は考えずに作ってるのかな、と思ったのですが、この映画、読み解こうと思えばいろいろ綿密な解釈ができるようです。
この間偶然見つけた樺沢紫苑さんのサイトでは、この意味不明な映画をなんと100%論理的に解読しています

樺沢紫苑の超映画分析:マルホランド・ドライブ 完全解読編
結果から言ってしまおう。前半部が「ダイアンの見た夢」、そして後半部が「現実」である。普通の映画は、いくつかの事実なり登場人物を紹介をしてから、夢のシーンや空想幻想シーンへと入っていく。しかし、『マルホ』の場合は現実部分の説明なしに、いきなり「夢」のシーンから入ってしまうので、観客は完全に混乱してしまう。前半と後半を入れ替えてこの映画を見れば、かなりわかりやすい映画に変身するはずだ。
この解釈はほんとすごい、目からうろこという感じです。この解釈で考えれば、無意味な映像の羅列にしか見えなかった全てのシーンが意味あるものとして綺麗につながってしまいます。少なくとも、デビット・リンチが実はかなり計算してこの映画を作っていることだけは疑いようがありません。あまりにも的を得ている内容なので、まだ観ていない人は一度観てから読むことをお勧めします・・。
私も、ほとんどのプロットは樺沢さんの書いている通りだと思うのですが、個人的には「カウボーイ」を始め何人かのキャラクターは、「夢」にも「現実」にも属さない超物語的な存在ではないか、という事と、ベティとリタは「夢」の中の登場人物でしかないのですが、それでも自由意志を持って謎を解こうと行動していたのではないか、という風に思っています。なんだか村上春樹の小説の世界とも似ていますね。

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コメント(1)

大好きな映画です。
ちょっと、好きすぎて、いまだレビューが
書けないでいるといった所です。(笑)
その時には、是非、TBさせていただきますね。
では、宜しくお願いします。

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多摩川のほとりでのんびり暮らす3人家族の日常と果てなき好奇心を綴ったブログです。

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