「魔法もオートメーションの時代」
先週放送分のひょうたん島レビューです。詳しいあらすじや人物紹介については、NHKホームページや、ひょうたん島ガイドブックを参照してください。
百科辞典で「グレートマジョリタン」のことを調べた博士は、グレートマジョリタンに住んでいるのが危険な魔法を使う魔女たちだと知り、ひょうたん島のみんなに助けを求めて手紙を書きます。ところが、手紙を預かったアホウ鳥のホウ助は、船に乗るみんなの所へ向かう途中で、島を下見しようとホウキと掃除機に乗って飛んで来た魔女たちにつかまって羽を全部むしられてしまいます。一瞬でグレートマジョリタンに戻った魔女たちは島を買い取ることに決め、魔法で強力な風を起こしてひょうたん島を引き寄せてしまいます。魔女に迎えられたクッペパンとともに、グレートマジョリタンに上陸した博士とキッド坊やは、クッペパンたちの動向を秘かに伺いながら脱出の算段を立てるのでした。
「トンデケトンデケトンデケデケデケ・・」と陽気に歌いながら空を飛び回る魔女たちですが、今回は人形劇とは思えないほどダイナミックなカメラワークの連発です。ひょうたん島から超高速で戻るついでに、グルグル宙を回りながらテーマソングの「魔女の楽しい一週間」を一曲歌ってのける余裕ぶりには、思わず笑ってしまいました。この魔女たちですが「あっという間に世界中に飛んで行ける」という能力を持っているだけに、お茶ひとつ飲むのも、紅茶はセイロン、砂糖はキューバ・・と世界の一流品を集めた贅沢三昧の生活をしているようです。交通の利便が発達するだけで、一気にモノの流通がグローバル化してしまう現在の国際社会を象徴しているかのようです。小さな孤島で自給自足経済に近い暮らしを営むひょうたん島社会とは対照的ですね。

ところで魔女たち3人の会話を聞いてると、おばのパトラとその姪の姉妹であるペラとルナの間にはジェネレーションギャップがあることが分かって面白いです。パトラの世代では、空を飛ぶのもホウキ、魔法もきちんと呪文を習って使うもの、という伝統的な魔女スタイルなのですが、姪たち2人はすっかり現代っ子で、速くて便利な「掃除機」に乗って空を飛ぶし、呪文を覚えるのは面倒だからと言って既製品の「機械」を使った魔法を多用します。
古くからファンタジーの世界では、「魔法」は「科学技術」に相対するものとして描かれてきましたが、グレートマジョリタンの魔女たちが使う「機械のスイッチを押すだけ」という魔法は、果たして「魔法」と呼べるのでしょうか??ただ、機械の中身がどうなっているのかも分からずに、ブラックボックスの状態で無自覚に使っているのは、私たちの身の回りの電化製品と何も変わりませんね・・。
風のまにまに号

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