ちょっと前の記事で、「警視正 大門寺さくら子」が突然連載終了してしまって、何かの圧力がかかったんじゃないか?というようなことを書いたのですが、まったくの危惧だったようで、同じ作者が新作をひっさげて今週発売のスペリオールで早くも新連載を開始していました。この作者は本当に多作ですね・・。今度の漫画「知事ラン子」は、舞台を警察から政治の世界に移して、政界の不正・腐敗をあばきつづける内容のようです。前副都知事の青山やすしさんが協力ということで、相変わらず目が離せません。
なぜか若くしてこの世を去ってしまった夫の後を継ぎ、その「弔い選挙」で県知事の椅子を射止めた美人だけが取り柄の未亡人知事ラン子と、政界の悪習に染まりきった太鼓持ちの副知事、この2人の掛け合いで素人にも分かるように政治の世界の裏側を次々に解き明かしてくれます。この話の運びは「大門寺さくら子」の時と全く一緒ですが、さくら子が高飛車で大胆不敵だったのに対して、今度の主人公ラン子はその名の通り天真爛漫なキャラ設定です。
今回のお話では、地域の活性化と税収確保のため50億もの大金を企業誘致として払ったものの、一方の企業の方はちゃんとした工場を建てるつもりもなく、詭弁を使ってのらりくらりと本題をかわすばかり。そんな大企業の会長の目を、ラン子の純真な瞳がじっと見つめてひと言、「あなた悪い人でしょ」。そんな展開が面白かったです。
ラン子は純真であるがゆえにシンプルな善・悪でしかものごとを見ない。私たちも子供の頃は仮面ライダーや水戸黄門のように悪人をやっつけるヒーローに素直に憧れていたはずなのに、大人になって社会の因習に染まっていくうちにハッキリと善悪を切り分けることができなくなってしまいます。目を見ただけで社会に身を潜める「悪者」たちを見極めることができるとしたら、確かにラン子はスーパーヒロインになれるでしょう。今後の展開に期待したいものです。
風のまにまに号

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