今回ご紹介するのは外国為替保証金取引(FX)の入門書。私が外貨投資の中でも密かに本命と思って目を付けていたのがこのFXなのですが、株と比べて知名度の低いFXに関する解説書は、まだまだ数えるほどしか出回っていないのが実情・・。そんな中、最近発売されたこちらの新刊本は、初心者に必要な情報は押さえつつ、かなり実用的な実例データもしっかり備えたお役だち本でした。なんと作者は、今もOLをしながら外貸で月20万稼ぎ続けているという30代の女性の方。「月20万」という欲張りすぎない目標額が長く続けられるコツなのだそうですが、これだけ稼げればかなり生活の幅は広がります。これは今私が目指している「スローな投資」のイメージともかなり近いものがあるのですが、それについてはまた別エントリーで詳しく書いてみたいと思います。
外国為替保証金取引(FX)とは、簡単に言うと株でおなじみ「信用取引」の外貨版。いくら外貨預金で為替差益や金利が儲かると言っても、よほど元手が大きい額でないと大きなリターンは見込めません。それを可能にするのが、わずかな保証金を預けて、何倍もの金額を動かすレバレッジ(てこの原理)という仕組みです。そこだけ聞くと何だかリスキーなイメージが付きまといがちですが、この本の中でも作者が書いているように、株と比べて歴史も長く、システムも成熟化している外貨取引だからこそ、やり方さえ間違えなければ安定した収入を確保できるというのです。
著者の山根亜希子さんは、株は自分には複雑過ぎて全く分からなかったけど、外貨なら大丈夫、と強調します。何十何百という銘柄の複雑な値動きを追わなければならない株取引に比べて、外貨の場合は米ドル・ユーロ・英ポンド・豪ドル・NZドル・・とわずか数種類の通貨の値動きのクセを覚えれば済むので、はるかに簡単だと言うのです。私もここ数ヶ月、値動きだけなら株も外貨もある程度ウォッチしてきましたが、確かに銘柄数が多く、日々ちょっとしたニュースに一喜一憂しなければならない株取引は、競馬と同じくデータ好きの男性の心を捉えるゲーム的な性格が強いかもしれません。(あくまで素人が趣味でやる範囲の話ですが・・)
それに対する、外貨ならではの「堅実」な投資戦略は、この本の中で著者が説明しているポイントを網羅すれば、おおよそ理解できるようになっています。また、ただのOLとは言いながらも、理数系出身で数字には強そうな著者だけに、いちいち具体的な取引例の図表等が充実しているのも、初心者には嬉しいところです。例えば、10万円を保証金に10万ドル(約100万円)購入した場合、5円の値動きでいくら為替差益がもらえるのか?また、保証金がいくら以下になった場合にマージンコール(追加保証金の請求)が発生するのか?といった気になるポイントが、本を片手に手軽にシュミレーションできるようになっています。
そして、何より役に立つのが、著者が実際に20万円の利益を確定させた、1ヶ月分の取引記録がそのまま掲載されていることです。これさえ見れば、月20万というのがウソでも誇張でもないということが誰でも納得できると思うのですが、私個人の感想としては、「実に細かい商いだなぁ」といった感じでした。「波のうえの魔術師」の表現を借りるならば、まるで細かな刻みを繰り返して大きな彫刻を作り上げるかのように、一つ-つの取引は数千円足らずだったりするのですが、それが積み重なると確かに20万になっているんですね。著者の場合はこの作業を、日々会社から帰った後の1~2時間のごく日常的な習慣として体に組み込んでしまっているのでしょう・・。
この技はぜひ身に付けておいて損はないかな?というのが私の素直な感想なので、目下着々とFX取引のための証券会社選びや口座開設準備を進めているところです。ただ、この数ヶ月間の間にも既存の大手オンライン証券等が次々とFXに参入してきていて、状況は刻一刻と変化している気がします。株取引に続くオンライン取引の目玉として、今後ブレイクするのは必死と思われますが、手数料体系などもまだ業者間でばらつきがあるので、ここは取扱会社の信頼度と合わせて慎重に選びたいところですね。
まずは、本書の中で著者も推薦しているように、外為どっとコムが主催している「バーチャルFX」で、実際のレートを見ながらゲーム感覚でトライしてみるのが安心な始め方かもしれません。(これなら読みを誤っても1円も損しませんから・・)とにかく現時点で書籍で得られる最新の情報が詰まっている一冊だと思うので、興味のある方は一読してみる価値はあるのではないでしょうか?
風のまにまに号

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