のび太の宇宙小戦争

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comic_movie_dora6.jpgいよいよ今週から「スター・ウォーズ エピソード3」が公開ということで、大長編ドラえもんのコーナーでもこちらの作品をレビューしておきたいと思います。「のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)」は、以前「ぼくドラ」などでも紹介されていましたが、ドラえもんの短編に端を発する作品で、初期のスターウォーズ公開時に藤子・F・不二雄がインスパイアされて作ったストーリーだと言われています。ミニチュア・サイズの宇宙人・パピがやって来たことで、ドラえもんとのび太たちはプラモデルを武器に、遠い惑星ピリカで宇宙戦争を繰り広げることになります。私の中で一番と言わないもでも、かなり思い入れの強い作品なのですが、なぜかと言うと初めてコロコロコミックでの原作漫画連載時から、全てのイベントをリアルタイムで通過することができた思い出深い作品だからです。

「大長編ドラえもん」は長い長いお祭り

ご存知ない方のために説明しておくと、大長編ドラえもんの映画作品は、映画公開の半年~1年ぐらい前からコロコロコミックで原作漫画の連載がスタートし、物語の終結まで連載が継続されます。(つまり、毎月コロコロコミックを買ってる子供たちにとっては、この時点でストーリーが完全にネタバレしてるわけです) その後、一段落した頃に今度はテレビのスペシャル版「ドラえもん祭り」で、映画版の最初の30分ぐらいが先行して放送されてしまいます。ここまでお膳立ての揃った予習期間を経た上で、子供たちは映画館へ足を運ぶわけですから、実際の映画上映などほんの儀礼的な「おさらい」に過ぎません。

一緒に連れられて来ている大人たちにはよく分らなかったと思うのですが、(私を含めて)映画館に集まった子供たちは登場キャラクターが出てくるたびに、「ロコロコだー!」などとみんなで叫んで、お互いの知識を確認し合っていたのです。今時の子供たちが「ポケモン」とか「ナルト」の映画を観に行くときに、これだけの一体感を享受できているのかどうかは知りませんが、本家スター・ウォーズにも負けない映画ならではの盛り上がり方だと思いませんか?

ちなみに、私はこの宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)に関しては、映画公開後の復習にも余念がなく、約1年後にテレビ放映された時には、当時家にビデオデッキがなかったので、マイクで音声だけテープレコーダーに録音して、何度も繰り返し聴いていました。だから、武田鉄矢が歌う主題歌「少年期」もそらで歌えたはずです。

映画版「のび太の小宇宙戦争」の紹介ページ
(ポスターや予告編などで当時の雰囲気を味わえます)

ジオラマとリカちゃんハウスから宇宙へ

・・とまあ、個人的な思い出はこれぐらいにして、作品自体の内容にも少し触れておくと、この映画の一番の見どころは、やっぱり「スネ夫が一番活躍する」ということです。のび太たちの所へ逃げてきたパピがミニチュア・サイズなら、襲ってくる敵の宇宙戦艦もミニチュア・サイズ。そこで、ドラえもんの道具で改造したプラモデルの戦車が主戦力となるのですが、最新鋭のプラモを多数所有し、器用な手先でメンテナンスを欠かさないスネ夫は、敵の宇宙人から「兵器製造大臣」と恐れられることになります。クライマックスのシーンでは少ない勇気を振り絞って、戦車の操縦でも腕前を発揮するし、最後にはスネ夫が長年抱いていたコンプレックスが克服されることに・・(?)

代わって、別行動を取ることになるのび太やジャイアンたちのシリアスな潜入劇も印象的ですが、独裁者が支配する市街地を抜けレジスタンスのアジトへと合流するシーンは、そのまんまヒトラー支配下のナチス・ドイツを髣髴させます。もちろん、子供の頃の私はそんなことはつゆも知らず、後年になってからそのイメージの合致に思い当たることになるのですが、ファシズムのもたらす恐怖感や閉塞感だけはたっぷり味わっているのだから、歴史の勉強にも役立つというものですね。

そして、何より秀逸なのが、冒頭でスネ夫やジャイアンたちがプラモデルのジオラマで「宇宙戦争」の自作映画を作っているシーンや、スモールライトで小さくなったしずかちゃんが、パピのために用意したリカちゃんハウスの中で「牛乳風呂」に入っているシーンの実に楽しそうなところ・・。そういう身近な「遊び」の世界から、宇宙の果てのSF冒険活劇まで話を膨らませてしまうところが、子供にとっては面白くて仕方ありません。

そして、宇宙人・パピはピリカ星の大統領でありながら、実はのび太たちと同じ遊びたい盛りの子供という設定。そのことで子供心に随分と勇気をもらったような気がします。


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多摩川のほとりでのんびり暮らす3人家族の日常と果てなき好奇心を綴ったブログです。

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