ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団

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movie_harrypotter5.jpgハリー・ポッターの劇場最新作「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」を観てきました。今回は冒頭からいきなりエキサイティングな展開・・。罪に問われたハリーが裁かれるため、魔法省の中枢で開かれる裁判に呼び出されたり、ハリーを救うために駆けつけた『不死鳥の騎士団』の面々がホウキで夜のロンドンの街を飛び回ったりと、見どころが満載です。ホウキに乗った魔法使いの集団がテムズ河の上空を疾駆して、有名なロンドン・ブリッジを飛び越えたり、軍艦ベルファスト号をスレスレに飛び過ぎたりするシーンは本当にカッコよく、「最初からこういうのが見たかったんだよ!」と思わせられます。ロンドンの住宅街にこっそり隠されている不死鳥の騎士団の本拠地も、今もロンドンの中心部に残るテンプル騎士団教会を連想させ、観光映画としてのハリー・ポッターの醍醐味がいかんなく発揮されていると言えるでしょう。肝心のストーリーの方はいよいよシリアスさを増し、権力に立ち向かうハリーたち子供の世代の青春劇と、人知れず繰り広げられる大人の世代の魔法使い同士の抗争とが合わさり、かなり骨太の内容になっていたと思います。

不死鳥の騎士団とは、今まで『闇の魔術に対する防衛術』を教えてくれたルーピン先生やマッド・アイ・ムーディ、そして世間ではお尋ね者となっているハリーの名付け親シリウス・ブラックらが秘密裡に組織していた正義の魔法使い集団。魔法省との政治的な思惑の違いなどの『大人の事情』から、表立って活動することはできないのですが、前作で完全復活を果たしたヴォルデモート卿が率いる悪の集団『死喰い人』に対抗するため、いよいよ全面闘争の構図が幕を開けるのです。

大人の魔法使い同士の本格的な戦いがこのシリーズの映画作品で描かれるのは初めてですが、これは子供であるハリーにとっても見るのが初めての体験・・。目にも止まらぬような熾烈な魔法合戦は、徹底してハリーの目線で描かれているため、まさにレベルの違いを感じさせるジェットコースター感覚で、目の前を通り過ぎていきます。そんな大人の魔法使いに負けじと、ハリーたち現役の学生たちも『ダンブルドア軍団』を結成し、今までになく実践的な魔法のテクニックを磨き上げるのだから、今作品の最大の見所は魔法バトルそのものと言っても過言ではないでしょう。

魔法省から送り込まれてきた新任教師アンブリッジによって、次々に学生の権利を奪われ抑圧されていく様と、そこから粘り強く反抗しサワヤカにも自由を獲得していく過程は、舞台を変えれば往年の学園ドラマのようにも見えますが、相変わらず秘密が多過ぎるのがこのシリーズの陰湿なところ。縦横の糸で真実が覆い隠された中、ハリーたちは大人を頼りにもできず、正しく行動することが求められるのですが、何が正解なのかはラストシーンまで一切分からない・・。

これでは魔法使い養成学校というより、まるでスパイ養成学校のように思えて仕方ないのですが、そういった過酷な運命すらも現代の子供たちを取り巻く現実を映し出しているようで気になります。そういえば、同じメガネっ子が主人公の人気アニメ「名探偵コナン」も、最近では探偵物というより謎の地下組織にFBIやらCIAが絡んできて、とても子供向けとは思えない熾烈なスパイ合戦を繰り広げていて、不思議な共通項を感じさせますね。そういった暗い側面はさておき、新キャラクターでは変わり者のルーナがかわいくっていい味出していたり、悪役でヘレナ・ボナム=カーターが顔を出してたりと、見どころ満載なのでぜひチェックしてみてください。

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