先週、友人のMちゃんに誘われて渋谷のユーロ・スペースへ「ミリキタニの猫」を見に行きました。アメリカ人の女性が撮ったこのドキュメンタリーは、今までみたどんなドキュメンタリーよりも説明できない、見た後に感想を語れないような不思議な感動を覚えました。「真実は小説よりも奇なり」という言葉がありますが、この映画は本当に奇妙。アーティストでもあるジミー・ツトム・ミリキタニさんという日系アメリカ人を、映像作家リンダ・ハッテンドーフさんが撮るという構図だったのに、いつのまにかリンダも主人公になっているし、ホームレスだったミリキタニさんを9・11以降家に招き入れるリンダさんとの二人暮らしや、そこから明かされるミリキタニ氏の数奇な一生・・。第2次大戦中に収容所暮らしだったミリキタニ氏、疎開先の日本での原爆体験..etc.「9・11以降なにかしなければと思った」と語るリンダさんの底知れぬパワーが映像の根底にありながら、ミリキタニ氏の世界の悲しみを受け入れながら言う「NO!WAR」の言葉の重みがひしひしと伝わってきました。
この映画には、感動をストーレートに浴びせるのでなくじわじわと感じさせるふしぎな力があります。涙もろい私ですが、その奇妙さに泣くこともなく見終えた後にMちゃんと一緒に放心状態になってしまいました。この秋ひとりでも多くの方に見ていただきたい映画です。
<関連サイト>
↓ミリキタニの猫のあらすじが丁寧に書かれています。
・今週末見るべき映画 「ミリキタニの猫」(エキサイトイズム)
・「ミリキタニの猫」公式サイト
風のまにまに号

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