佐々木倫子の最新作「チャンネルはそのまま」第1巻を読みました。綿密な取材に基づくリアルな人物描写で定評が高い佐々木倫子ですが、今度の作品は架空の地方テレビ局「北海道★(ほし)テレビ」を舞台にした、本格的な報道もの・・。超天然キャラの新入社員・雪丸花子が報道部に配属されたことから、抱腹絶倒のドタバタコメディが繰り広げられます。そんな雪丸が巻き起こす珍騒動についつい目を奪われがちですが、彼女の行動が笑いを誘えば誘うほど、報道の現場がいかにプロフェッショナルな人たちの真剣勝負で成り立っているかが、ビシビシと伝わってくるから不思議です。ニュース放送のたった数十分前まで事件や事故の現場で「素材」を求めて走り回る報道マンのこだわり、どんなぶっつけ本番でも誰に頼ることもなく「修羅場」を切り抜けなければならない花形アナウンサーの実像、どんなトラブルに見舞われても「絵」になる映像だけは決して撮り逃さない熟練カメラマンの意地..etc.そんな脇役たち一人一人の横顔が生き生きと輝いているからこそ、例え一分一秒の妥協も許されない厳しい世界であっても、テレビ局が実に魅力に溢れた楽しい「物づくり」の現場だということが伝わってくるのです。「仕事」のあり方が色々と問われる昨今ですが、ぜひ皆さんも主人公・雪丸の目線になって、北海道★テレビ体験に入社してみませんか?
風のまにまに号

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