昴、ハワイへ行く(4)

| コメント(0)

hawaii20100510-1.jpgハワイ旅行4日目(2/27)の早朝、まだ辺りが暗い頃、ワイキキビーチ一帯に鳴り響くサイレンの音で目が覚めました。以前マレーシアを旅したときには、朝っぱらから大音量でコーランが流れてくるのが日常茶飯事だったので、どうせ大したことないだろうと高をくくってベッドに戻ったのですが、しばらくすると英語でのアナウンスに続いて、なんと日本語でのアナウンスが流れてきました。英語+日本語のみでの緊急放送ということからも、いかにハワイが日本びいきか、ということが分かると思うのですが、どうやら津波の可能性があるのでビーチに出るなという内容の警報だったようです。同じ頃に目覚めたらしいharukaさんと示し合わせて、テレビで情報収集を始めたところ、ようやくチリで大地震があったらしいことが分かりました。こうして私たちは、日本でも大きく報道された津波騒動を、太平洋上の最前線で体験することになったのです。

hawaii20100510-2.jpghawaii20100510-3.jpg
津波が来るらしいという乏しい情報だけ与えられたまま、ホテルの部屋で悶々としているしかなかったのですが、テラスへ出てみると向かいのホテルの人や、同じ棟の人たちも同じらしく、揃ってテラスに出てビーチや外の様子を伺ったり、携帯で家族や友人と連絡を取り合ったりしているようでした。晴天に恵まれたホノルルの街並みは、普段と変わりなさそうに見えましたが、行き交う車や人波が異常に少ない点だけが目立っていました。

津波の到達予測が11時過ぎということもあり、朝食を用意していなかったので、食料を調達するために地上へ降りることにしました。警報のアナウンスからは、ビーチに出ないこと、ホテルの3階以上にいれば安全であること、公共のバス等は運行停止していることなどが告げられていました。ホテル1階の旅行会社カウンターにも日本人観光客が詰めかけていて、何やら担当者に質問をしているようでしたが、ここで初めて日本語の張り紙を見て、私たちにもおおよその事態を正確に把握することができました。

hawaii20100510-4.jpghawaii20100510-5.jpg
そんなわけで食料を求めてホノルルの街へ繰り出した私たちでしたが、通りには緑が溢れ、白いハトが飛び交い、全く平和な風景そのものです。途中すれ違ったジョギング風の格好をした女性も「今日はなんて素敵な日なんでしょう!」と話しかけてきたのですが、後から思うとあれは皆の不安を和らげるためのハワイ人流のアクションだったのかもしれません。他にも散歩や買い物風の通行人には何人か出会いましたが、大きな幹線道路にも一台も車が走っていない光景は、やはり異常と言わざるを得ません。

コンビニチェーンのABCマートが近くにあることは前日に確認してあったので、早速向かったのですが、入口には「CLOSED」の札が貼られ、人っ子一人見あたりません。それでも「向こうから買い物袋を持った人が歩いて来てた」というharukaさんの目撃情報を元に歩くこと10分程、大通りからはずれた場所に人だかりの行列ができていて、一件の食料品店があるのを見つけました。この行列に並んでなんとか水と食料を買い込んだのですが、私たちが店を出る頃には入口に警官が来ていて、もう店を閉めろとプッシュをかけているようでした。

hawaii20100510-6.jpghawaii20100510-7.jpg
買い込んだ食料を抱えてホテルへ戻る途中、街中では黄色いライフジャケットを着た警備員の人たちをあちこちで見かけました。穏やかな雰囲気でも街が厳戒態勢下にあることが窺えます。朝食のメニューは思いのほかゆっくり選んだのですが、お寿司のパックとフライドチキンとパンなどを買いました。昴も自分でお手ふきで手を拭き、美味しそうに太巻きをほおばっていました。

hawaii20100510-8.jpghawaii20100510-9.jpg
その後も状況は特に変わらないまま時は過ぎてゆき、テレビのニュース番組ではオアフ島よりも先に第一波の到達が予想されているハワイ島ヒロの様子を中継し、Ustreamなどを活用しながらリアルタイムにビーチの映像を流していました。津波の到達予想時刻の11時19分過ぎに窓からワイキキビーチの様子を眺めてみましたが、沖合に観測船らしき船が多数浮いてるほか、特に目立った動きは見られませんでした。その後、ホテルの館内放送があり、2階のホール内でランチビュッフェを開催してくれることが分かりました。

hawaii20100510-10.jpghawaii20100510-11.jpg
朝食を食べてからまだあまり時間も経っていませんでしたが、他にすることもないし、せっかくなのでビュッフェ会場へ向かうと、そこでも大行列が・・。ここではホールの入口で受付を済ますと、手の甲にスタンプが押されて、それを目印に会場への出入りが許されるようです。テイクアウトして客室内で食べるのもOKのようなので、たくさんの人が紙皿と紙皿にサンドした食料を抱えてホールから出て行っていました。私たちは外の空気が吸いたかったので、ホール内のテーブルで食べたのですが、食べるのに飽きた昴がホール中を走り回り、ちょっぴり大変でした。

hawaii20100510-12.jpghawaii20100510-13.jpg
それでも、さすがにヒルトンのランチビュッフェはどの料理も美味しく、パンやおかず、ライスなどの他、フルーツやケーキなどのスイーツも充実していたので、こんな豪華なランチがお手軽な値段で食べられるのだから言うことありません。おまけにビュッフェ内でもらえるコーヒーも美味しいコナ・コーヒーなので、久しぶりにほっと一息つくことができました。念のため、パンやケーキ、フルーツなどを紙皿に挟んで部屋に持ち帰り、おやつ用に取っておくことにしました。

hawaii20100510-14.jpghawaii20100510-15.jpg
その後、午後2時過ぎに津波警報が解除されたらしく、ホテル内にもサーフボードを抱えてワイワイとビーチへ向かう人たちや、買い物に繰り出すらしい日本人観光客の姿が目につくようになりました。私たちもようやく観光ができるということで、ほっと胸をなで下ろし、支度をしてホテルの外へ向かいました。まずは有名なアラモアナ・ショッピングセンターへ向かうことにしたのですが、普段は街中を10分間隔で運行しているH.I.S.の「LeaLeaトロリー」がまだ復旧していないため、ハワイ初心者の私たちとしては、大きく足止めをくらうことになります。

それでもなんとか通常の公共バスを乗り継いでアラモアナ・ショッピングセンターへやってきました。ハワイ一大きなショッピングセンターとのことですが、私たちが着いた時に感じたのはちょっぴり違った印象・・。人影もまばらだし、シャッターが閉まっているお店が多くて、どこかひっそりしているのです。津波警報が解除されたとはいえ、きっとのんびりしたハワイの人たちは、日本人のように商売っ気があるわけではないので、すぐに営業再開という勢いがないのでしょう。

hawaii20100510-16.jpghawaii20100510-17.jpg
仕方ないので閑散としたショッピングセンター内を歩いて、空いてるお店を見て回りました。harukaさんが見たいと言ったレスポのお店ではかわいいハワイ限定柄のグッズがたくさん並んでいて、目を惹きました。また、いい感じの手作りアロハシャツのお店を見つけたので、ここでharukaさんがお土産を買っていきました。

hawaii20100510-18.jpghawaii20100510-19.jpg
ガイドブックで見て気になっていた「ザ・クッキー・コーナー」というお菓子屋さんにも立ち寄ったのですが、ここもシャッターが閉まったままで店員さんが見あたりません。それでも、簡単にはあきらめきれなかったので、一回りした頃にもう一度来てみたところ、予想通りバイトのお姉さんたちが出勤し、開店準備を始めました。早速一番乗りで飛び込んで試食のクッキーをいただいたのですが、チョコがけのマカデミアナッツ入りクッキーは、ビッグアイランドキャンディーズにも劣らぬ美味しさでした。

クッキー・コーナーの店員さんはかわいらしい今どきのティーンという感じの女の子なのですが、ふらりと通りがかった日本人旅行者らしき男の子が「君、学生?」という感じでナンパしていたのが印象的でした。この辺が、遠くにありながら身近に感じられるハワイの魅力なのかもしれません。他に気になったのは「ISLAND MAGNET」というお土産屋さん。壁中にズラリと貼り付けられた商品が全てマグネットというユニークなコンセプトが圧巻のお店でした。

hawaii20100510-20.jpghawaii20100510-21.jpg
その後、ワード・センターと映画館のあるワード・エンターテインメント・センターの方まで足を伸ばしてみることにしたのですが、今度はバスを待っているのも面倒くさかったので、徒歩で向かいました。途中、H.I.S.とは違う黄色いトロリーを見かけましたが、こちらはJALパックが提供しているレインボー・トロリーというのだとか・・。他にもJCBが提供するワイキキ・トロリーも走っているので、日本の旅行会社だけでも3種類のバスが混在し、それぞれの旅行会社と契約してる人しか乗れないという状況なのです。

これだけ日本の旅行会社がハワイの交通網を占有していいものか?とついつい心配になってしまうのですが、それだけ日本人旅行者が多いという裏付けなのでしょう。こんな非常時でなかったら、私たちもさぞかし快適な旅ができたことと思います。同じくショッピングセンターであるワード・センターも、アラモアナ以上に閑散としていましたが、日本でもおなじみのハンバーガーショップのクア・アイナなども見つけて、ちょっぴり懐かしい気分になりました。

hawaii20100510-22.jpghawaii20100510-23.jpg
ワード・エンターテインメント・センターまで来たところで、すっかり夕方になっていたので、今やすっかり復旧していた「LeaLeaトロリー」に乗り継いでいったんホテルまで戻ることにしました。空いてるお店が少なかったので、この日の戦利品としてはやや心許ない印象でしたが、お土産用としては十分に調達できました。昴の方は、まだまだ遊び足りないようで、バスを待つ間も近くの駐車場で走り回っていました。

hawaii20100510-24.jpghawaii20100510-25.jpg
ホテルへ戻ると、またしても夕焼けタイム!綺麗な夕焼けを見るために、大急ぎでビーチへ向かったところ、この日も沈む直前の一番美しい夕日を家族3人で見ることができました。津波警報が解除され、いつもの平和が戻ったワイキキビーチには、たくさんの人が集まり、美しい夕日を眺めていました。昴は突然自分からサンダルを脱ぎ出し、ビーチを裸足で歩き出しました。砂遊びが好きなので、自分の足で歩きたかったのでしょうか?

hawaii20100510-26.jpghawaii20100510-27.jpg
その後、砂遊びに興じだした昴は、砂をつかんで投げたり大はしゃぎ!終いには砂の中に丸まってネンネのポーズをやり出してしまいました。何を思ったのか分かりませんが、全身で砂と触れ合いたかったのかもしれませんね・・。

hawaii20100510-28.jpghawaii20100510-29.jpg
この間、私は夕日の写真を撮っていて、harukaさんは少し離れたところに座って夕日を眺めていたのですが、やがて昴がharukaさんを追いかけてトコトコと歩いて行きました。しばらくharukaさんと砂をかけ合ったり遊んでいた昴でしたが、その後また一人で走り回ったり、ビーチにいた外人の女の子と遊んだりしていました。そんな様子をharukaさんと二人で眺めていると、ようやく昼間の緊張状態も忘れて、心から幸せな時間が感じられたのでした。

hawaii20100510-31.jpghawaii20100510-32.jpg
夕食はヒルトンの敷地内にあるピザ屋さんで食べました。オフシーズンで、津波騒動もあったためか、ホテル近郊の飲食店街もややひっそりとしていましたが、仕事上がりの店員さんの集いなどと交わることができ、逆にフレンドリーな雰囲気が楽しめました。(ここでも昴が人気者です)注文したハワイアンピザもチキンサラダも超ビッグサイズだったので、これ2品だけで3人前に十分な量でした。こんな風にして、私たちのハワイでの最後の夜が過ぎていったのです。

hawaii20100510-30.jpg
本当に色々なことがあった1日でしたが、この日も空には綺麗な満月が輝き、ホノルルの街を穏やかに照らしていました。最終日に予期せぬトラブルに見舞われ、戸惑うこともありましたが、これもなかなか経験できない貴重な体験になったと思います。そして何より、1歳足らずの昴を連れての初の海外旅行が、何事もなく無事終えられたことを感謝しないではいられません。またいつか、昴がもう少し大きくなったときに、憧れの「すばる展望台」に一緒に行ってみたいものですね(^-^)

コメントする

このサイトについて

多摩川のほとりでのんびり暮らす3人家族の日常と果てなき好奇心を綴ったブログです。

最近のコメント

バックナンバー